結論から

「ゼロから作る」か「既にあるものを直す」かで決まります。Bolt.new は前者、Cursor は後者です。価格はどちらも $20/月で同じなので、判断は用途だけです。

アプローチの違い

Bolt.new はブラウザで動くAI開発環境です。作りたいものを文章で指示すると、動くWebアプリが出てきます。環境構築が不要で、そのまま公開までいけます。既存のコードに手を入れる用途ではなく、何も無い状態から形にする用途です。

Cursor はAIを前提に作られたエディタです。プロジェクト全体を索引化して参照するため、「この関数はどこで使われているか」「この変更で影響する箇所」といった横断的な依頼に答えられます。既にあるコードベースを育てる作業に向きます。

差が出る場面

場面向いている方
アイデアを今日中に動く形にするBolt.new
既存プロジェクトの改修Cursor
環境構築をしたくないBolt.new
変更を差分で確認しながら進めたいCursor
社内ツールを試作するBolt.new
長期運用するコードを書くCursor
特定の言語やフレームワークを使うCursor

出力をどう扱うか

ここが実務で最も重要な差です。

Bolt.new が出したコードはそのまま長期運用する前提で作られていません。 動くものが素早く手に入る代わりに、構成は自動で決められます。試作として使い、本番にするなら作り直すか、Cursor のようなエディタに持ち込んで整える判断が必要です。

Cursor は自分が設計したコードベースの中で動くため、既存の方針を保ったまま進められます。ただしAIが書いたコードにも人が書いたコードと同じレビューが必要です。動くコードと正しいコードは別で、想定外の入力への対処や既存設計との整合はテストが通るかどうかでは検出できません。

料金

無料枠有料
Bolt.newありProプラン $20/月
CursorありPro $20/月、Business $40/月

同じ $20 ですが、Cursor の Business($40/月・1人あたり)はコードを学習に使わない設定と組織のポリシー管理が付きます。チームで使うならここが差額の中身です。

似た選択肢

生成型ではv0(Premium $20/月)がUI生成に寄っており、Replit AI(Core $25/月)は実行環境まで含めて提供します。エディタ型ではWindsurf(Pro $15/月)が同系統で最も安く、既存エディタを変えたくないならGitHub Copilot(Pro $10/月)が対応範囲で有利です。

試作から本番に移すとき

Bolt.new で作ったものを本番にする判断が必要になったら、確認すべき点があります。

認証と権限。 試作段階では「動く」ことが目的なので、誰がどのデータを見られるかの制御は甘くなりがちです。ここは人が設計を確認してください。生成されたコードが古い手法や不十分な検証を含むことがあります。

依存パッケージの実在。 存在しないパッケージ名が提示されることがあり、それが悪意あるパッケージ名と一致する可能性も指摘されています。追加する依存は必ず確認してください。

運用の引き受け先。 生成されたコードの構成を理解しているのがAIだけという状態では、障害時に誰も直せません。本番にするなら、構成を人が把握できる形に整える工程が必要です。

費用の落とし穴

どちらも $20/月ですが、実際の支出が変わる条件があります。

Bolt.new は生成のたびに消費します。 「思った通りにならないので作り直す」を繰り返すと枠に当たります。作りたいものを箇条書きで整理してから渡すと、やり直しの回数が減ります。テーマだけ渡して丸投げすると、平均的な構成が出てきて結局作り直しになります。

Cursor は定額で読みやすい。 補完とチャットの利用量に制限はありますが、開発の実作業で上限に当たることは多くありません。予算を組むなら定額のほうが計画しやすいです。

なお、どちらも無料枠で「自分のやりたいことが実現できるか」を確かめられます。 Bolt.new なら作りたいアプリの中核部分だけ、Cursor なら自分のコードベースを開いて数回依頼してみる。ここで判断がつきます。

選び方

エンジニアでない、あるいは試作を素早く出したい なら Bolt.new。無料枠で「どこまで作れるか」を確かめてから課金してください。

日常的にコードを書く なら Cursor。エディタを乗り換えられない事情があるなら候補から外れるので、その場合は GitHub Copilot になります。

指示の出し方で結果が変わる

同じツールでも、渡す情報で出力が大きく変わります。効くのは3点です。

作るものを分解して渡す。 「タスク管理アプリを作って」ではなく「タスクの一覧・追加・完了の3画面。データは1つのテーブル。認証は不要」。Bolt.new では特にこれが効きます。丸投げすると平均的な構成が出てきて、後から直せません。

技術的な制約を先に書く。 使いたいフレームワーク、既存のデータ構造、動かす環境。Cursor では既存コードから読み取れますが、Bolt.new は何も知らない状態から始まるので明示が必要です。

一度で完成させようとしない。 返ってきたものに「この部分だけ直して」と続けるほうが、最初の指示を作り込むより速く目的に着きます。範囲を限定すると他の部分が勝手に変わりません。

系統別の選び方はAIコーディング支援ツールの選び方、順位はコーディング支援AIツールランキング、エージェントとして任せる範囲はAIエージェントツールランキングにまとめています。